経営者のIT人材マネジメントのメリット

IT人材マネジメントにはいろいろなメリットがありますが、ITマネージャーの役割を理解した対応をすることで、IT人材とのコミュニケーションが改善されることが大きなメリットになります。

IT人材とのコミュニケーションが改善されることから、他のメリットへと広がってきます。
今回は、IT人材マネジメントの主なメリットについて解説していきます。

目次
１．IT人材マネジメントのメリット
２．IT人材とのコミュニケーション強化
３．IT人材の役割明確化
４．IIT人材の成長と定着
５．IT人材の自律的活動
６．まとめ

１．IT人材マネジメントのメリット

IT人材としてマネジメントをするメリットは、いろいろとありますが、IT人材が自律的に成長をしていくことで、IT導入の成果が向上し、最終的にはITが自社の翼のような存在となって企業の成長の柱となっていくことです。
IT人材が成長いくまでの間にもメリットがありますが、主なものは以下の通りです。

それぞれのメリットについて解説をしてきます。

IT人材マネジメントのメリット

・IT人材とのコミュニケーション強化
・IT人材の役割明確化
・IT人材の成長と定着
・IT人材の自律的活動

２．IT人材とのコミュニケーション強化

ITが苦手な経営者は慣れない専門用語をたくさん理解しようとすると苦手な分野で大変な労力がかかりますし、なかなか進みません。
IT担当といえば、ITの知識と活用が本当に身についてこないと、専門用語を別の簡単な言葉に置き換えて経営者にやさしく説明することが困難な状況が続きます。
このように両者の状況を考えれば、ITが苦手な経営者とIT担当者との会話がむつかしいことがお分かりになるでしょう。
IT人材が成長してIT部門が組織化されるようになれば、会話を上手につなぐ人材も増えてきますので、このような問題はなくなってきますが、IT人材を最初に配属してから、ITが組織化されていくまでの間においては、このコミュニケーションが大きな課題になります。そのため、この期間は両者の会話を上手につなぐ専門家が間にいると大変重宝します。

しかし経営者とIT担当との会話をつなぐ人材がいない場合には、経営者がITマネジメントの理解を深めて、IT担当者との会話をITの管理に特化することで、双方の会話を楽にすることができるようになることでしょう。

３．IT人材の役割明確化

IT人材を初めて配置するときに、IT担当の役割を決める必要があります。今行っている業務に兼務をさせた場合に、IT担当の業務を明確化してある程度IT業務を寄せていかないと、IT担当の業務は増えていきませんし、責任もあいまいになります。
このような兼務状態が続くと、IT担当の専門スキルは向上していきませんし、将来に必要なITリーダーとしての基礎的な経験も全く積むことができません。
このような状況を避けるためにはIT人材を成長させるための計画が重要です。そこで最初に進めることは、IT関連の業務の集中と役割分担の明確化です

４．IT人材の成長と定着

IT人材の業務の役割分担が明確化されて、ある程度のIT関連の業務が集中してくれば、ITの専門スキルと経験が少しずつ蓄積されてきます。ITの専門スキルと経験が蓄積されてくることで、専門性が高くなり経験値の蓄積が小さな成功体験につながります。この積み重ねが続くことで、徐々に成果が出しやすくなってきます。
具体的な成果が出始めると、本人のモチベーションが向上してきます。このような好循環が回り始めると、IT人材の満足度が向上し人材が定着してくことでしょう。

５．IT人材の自律的活動

IT関係の業務は定型的な業務が少なく、プロジェクト型の業務が多くなるため、プロジェクト型の業務経験が蓄積されてきます。
プロジェクト型の業務では、指示待ち型の仕事よりも、自律的に行う仕事が多くなるため、徐々に仕事の進め方や考え方も自律的な行動がとりやすくなります。
特にITプロジェクトのリーダーを経験することで、管理職並みに自律的でリーダーシップを発揮する人材に成長していく機会が得られます。ITプロジェクトのリーダー経験は成功体験も失敗体験も人材の成長につながり、徐々に非定型の業務に対しても自信を持って進めることができるようになるでしょう。
プロジェクト型の業務やリーダー経験はIT人材の自律的な活動を後押ししていきます。

６．まとめ

IT人材を適切にマネジメントすることで、IT人材とのコミュニケーション強化、IT人材にIT業務を集中することで、専門性の向上やIT経験の蓄積が生まれます。
またIT人材にプロジェクト業務を経験させたり、ITプロジェクトのリーダーを経験させたりすることで、IT人材の成長や自律的な活動を通じて、人材の定着化が期待できます。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。