IT成長企業は、 ITを利用することに価値を見出し、   IT停滞企業は、 ITを所有することに価値を見出す

中小企業においてもクラウドの利用が徐々に進んでいますが、いまでもクラウドの相談では「セキュリティは大丈夫でしょうか」という話をよく伺います。
今回はITスキルの観点から、クラウドのサーバーとオンプレミスの自前サーバーのセキュリティ面と比較して確認していきましょう。

目次
1.クラウドはなんだか不安?
2.企業におけるクラウドサービスの利用動向
3.クラウドと自前サーバーの簡単な比較
4.クラウドは中小企業の重要な味方

クラウドはなんだか不安?

クラウドにデータを預けてデータが漏洩すると不安だという方、クラウドのどこにデータが保存されているかわからないので不安という方、クラウドが故障した場合にはデータがなくなってしまうのではないかという不安という方、などいろいろな方から不安点をお聞きします。

それぞれに不安な理由が異なりますが、これらの相談から共通している点をあげると、クラウド自体がよくわからず不安になり、その結果セキュリティも不安になるようです。

クラウドの利用動向については、総務省が毎年「情報通信白書」で発表していますが、利用している理由と利用していない理由で、興味深い内容がありましたのでご紹介します。

企業におけるクラウドサービスの利用動向

総務省の、平成28年度版の情報通信白書の、「企業におけるクラウドサービスの利用動向」についての情報です。

  • クラウドサービスを利用している理由の5位に「セキュリティ」が入っている。
  • クラウドサービスを利用していない理由の2位に「セキュリティ」が入っている。

次は、平成30年度版の情報通信白書の、「企業におけるクラウドサービスの利用動向」についての情報です。

  • クラウドサービスを利用している理由の、上位10位までに「セキュリティ」は入っていない。
  • クラウドサービスを利用していない理由の2位に、「セキュリティ」が入っている。

平成28年度では、利用している理由と、利用していない理由の両方にセキュリティの項目が入っています。
利用している企業は、クラウドのセキュリティが高いと評価して導入をされていますが、利用しない企業は、クラウドにセキュリティの不安であるため導入を見送っているという、相反する評価になっています。

しかし平成30年度では、利用している企業の理由では上位10位までにセキュリティがなくなっています。クラウドを利用されているのですから、セキュリティは当然確保されていると評価していると思われますが、導入理由にセキュリティがなくなっているのは、セキュリティはあたりまえで、それより重要な項目が増えてきているということではないでしょうか。

 
一方利用していない企業の理由では、今でも2位に「セキュリティ」の項目が入っています。
これは、クラウドのセキュリティがよくわからないことによる不安が未だ解消されない企業が多いためではないでしょうか。

クラウドとオンプレミスの自前サーバーの簡単な比較

クラウドのセキュリティとオンプレミスの自前サーバーの安全性を比較する場合には、双方のセキュリティ機能の比較のみでは正確な判断ができません。

データを保存するサーバーやネットワーク機器などのハードウェアと、パスワード管理、データ保存ルールなどの運用業務と、データのバックアップ、障害が発生した場合のデータ復旧などの保守業務など、全体で比較する必要があります。

今回はサーバーのハードウェア故障で考えてみます。
クラウドでサーバー故障が発生した場合、一般的には複数のサーバーにデータが分散して保存されていますので、故障したサーバーから他の保存されているサーバーを利用するため停止することは基本的にありません。

オンプレミスの自前サーバーの場合、2重構成をとることが多いのですが、サーバーの共通部分が故障した場合は両方のデータが読み取れなくなることもあります。サーバーが停止すれば、ハードウェアの復旧、ソフトウェアの復旧、データの復元作業などの対応が発生します。

その間業務が停止し、手作業での対応になります。復旧後は手作業データのシステム投入など、復旧までに実に多くの稼働が発生します。

クラウドは中小企業の重要な味方

データの安全性、いつでも利用ができる可用性、日々のシステム運用、データのバックアップ、万一の障害対応などを比較すると、クラウドの安全性や信頼性が高いことと、生産性が向上することがおわかりになると思います。

もちろんクラウドがすべてにおいて勝っているわけではありませんので、情報の重要度に応じてクラウドを利用するものと利用しないものを、適切に分けることが肝要です。

今回はほんの一部分の比較だけをご紹介しましたが、クラウドを上手に使うことで業務の負荷を軽減したり、作業効率を向上することができるようになってきます。

今後クラウドは、あなたの重要な味方として活躍をするようになっていくのでしょうか?

最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。

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