現状業務の洗い出しを始めてみると、業務プロセスが複雑に絡み合ってスパゲティ状態になっていることがあります。
特にイレギュラー処理が、適当に行われていると、途中でメモ書きの臨時対応またはプロセスから外れたとりあえずの作業になっていることもあり、業務が途中で途切れているようなこともでてきます。

目次
1.スパゲティ状態を解消するひとつの方法
2.システム導入の検討がどうしてスパゲティ状態を解消になるのか
3.ITシステムの導入検討の成果
4.まとめ

1.スパゲティ状態を解消するひとつの方法

業務プロセスがスパゲティ状態になっている場合、これを紐解いてきれいにしていく作業はとても大変です。
大変な理由として、外部の人が入ってきて複雑な業務プロセスを理解するのに時間がかかることです。標準プロセスが無い状態だと、まずは通常プロセスが理解できません。つねにイレギュラー処理を行っているような状態であれば、最初に標準プロセスを作るところから始めないと、標準プロセスと比較してどこの部分がイレギュラーかも判断ができなくなるからです。
このような作業を今の仕事に詳しくない人がなかに入って整理をすることは大変な作業になります。
とはいうものの内部の人が普段から整理できるのであれば、スパゲティ状態になっていないはずですから、スパゲティ状態になっている業務を内部の人が整理することも大変な作業になります。
理由はいろいろとあるのですが、担当者が途中で変わりつぎはぎの状態になってしまったとか、前任者からの引継ぎができていないためちぐはぐなフローになっているなどがあります。

そこでスパゲティ状態を解消する案のひとつとして、システム導入の検討という方法があります。

2.システム導入の検討がどうしてスパゲティ状態を解消になるのか

イメージ画像

ITシステムにはいろいろなシステムがありますが、ある業務に特化したシステムを業務システムといいます。
業務システムの多くは、いろいろな業種や業態に合わせて、使いやすい機能を備えていますので、その機能を多く上手に使えば効率化を図ることができます。
つまり業務で一般的に利用される業務の流れに対応ができるため、標準の使い方と自社の使い方のどこが違うのかを整理しやすくなります。
ITを導入するときには、現状の仕事の仕方とシステムで対応が可能な方法を比較して、どこまで対応が可能かを検討します。この過程をフィット&ギャップ分析といいます。
ITベンダーもスパゲティ状態の業務プロセスを多くの時間をかけて整理に協力する余裕は、少ないと思います。
しかし、この手法をシステムの検討段階で事前に自社で検討をして整理をすることをしていくことで自社の業務プロセスを整理していくこともできるでしょう、

3.ITシステムの導入検討の成果

ITシステムで成果を上げるためには、先に業務プロセスを整理してきれいにしておく作業がとても重要です。
業務プロセスがスパゲティ状態のままシステム化をすれば、運用に負荷がかかり、システムが使えなくなってしまうようなことも考えられます。
イレギュラーばかりだと、システムでは対応できませんので、手作業が多く残ってしまうかもしれません。

ITシステムの導入を検討して、業務プロセスがきれいになれば、それだけで成果があがります。つまりITシステムを入れなくても、IT導入の検討をしっかりすれば成果が上がってしまうのですね。

その状態で、人手で工数がかかっているところをITに置き換われば、もっと成果が上がってくるわけです。
これが理想の姿です。

4.まとめ

業務プロセスがスパゲティ状態と感じる場合には、業務システムの標準プロセスと比較して、どこがイレギュラーな処理をしているのかを確認して、イレギュラーな部分を標準化できないかひとつひとつ確認をしてみてはいかがでしょうか。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。

コラム更新のお知らせと、コラムでお伝え出来ないもう少し深い内容をお届けします。
ぜひご登録ください。

ITマネジメント実践広場