IT成長企業は、
他業界のベストプラクティスを活用し、
IT停滞企業は、
同業界の活動事例のみを参考にする。

中小企業の経営者の皆様は、生産性の向上に日々取り組まれていると思いますが、生産性向上の取り組みのヒントやきっかけを得る機会は、どのようにしているのでしょうか。

目次
1.ベストプラクティス
2.グッドプラクティス
3.コンビニと工場の生産性向上
4.単位面積売上
5.動線分析
6.稼働状況の把握
7.とめ

1.ベストプラクティス

同業他社の良い事例となるベストプラクティスやグッドプラクティスを参考にして、自社の工場の生産性向上、日々の現場改善、工程の見直しなどに取り組まれている経営者の方々も多いことと存じます。

一方で、同業他社との差別化を検討するために、全く他業種のベストプラクティスやグッドプラクティスを参考にして自社の業務プロセスと比較することで、新たな競争力の発見につながることもあると言われています。

ERPのような基幹系情報システムの多くは、オールインパッケージとしてすべての業務をサポートし効率の良い業務連携を備えているものから、ある業務単位のシステムなど、多彩なバリエーションがあります。
それぞれの業務システムや各業務システムとの連携は、共通のベストプラクティスをもとに製作されています。

2.グッドプラクティス

プロジェクトマネジメントのPMBOKという知識体系は、4年ごとにテキストの版が更新されていきますが、世界中で実践されているプロジェクトから、グッドプラクティスと呼ばれる良い実務慣行を収集しています。
時代の変化に対応した良い実務慣行を常に反映し更新されていきますので、良い実務慣行の手法を更新していくことができます。

このように、ベストプラクティスやグッドプラクティスという観点で、ものごとを見ていくと思わぬ気づきを得ることもありそうです。

3.コンビニと工場の生産性向上

そこで今回は、コンビニの生産性向上の取り組みと工場への適用について考えてみたいと思います。

コンビニでは販売場所の制約が大きいため、場所の制約に対応した売上向上策がいろいろと取られています。代表的な、単位面積売上や動線分析などを確認していきます。

4.単位面積売上

小売業の売上規模は、敷地面積の広い、業態が有利となるため百貨店やスーパーマーケットが上位に入りますが、単位面積当たりの売上になると、コンビニがトップに入ってきます。

コンビニでは、単位面積当たりの売上向上に向けて、棚の場所と商品の配置、相関の深い商品の配置、商品ごとの販売推移など、詳細な情報収集から売上向上の取組みを図っています。

単位面積当たりの売上は、工場の生産性においても重要な要素です。
工場の設備ごとにどれだけ売上に貢献しているかを把握することで、個々の設備の売上貢献度がわかります。

売上貢献の高い設備はさらに稼働を増やすことができないかとか、売上貢献の低い設備は、売上向上につなげる施策を検討出来ないかなど、設備ごとに細かく検討をすすめることができるようになります。

5.動線分析

コンビニでは、人の動線分析にも注力しています。
お客様の購買行動や、従業員のレジ業務、商品補充などさまざまな、業務により人の移動が発生します。
これらのお客様の行動把握や従業員の行動の効率化により、売上の向上やコストの削減を目指しています。

工場も同じように、生産活動の中では人の多くの移動を通じて行われています。
工場の地図に記載された設備を製造プロセスに従って、順番に番号をつけてプロセス間に線を引いていくと、工場内の動線が可視化できます。

最近では、少量多品種または多頻度の発注が増えているとお聞きしますので、商品によって製造プロセスが変わる場合には、線が入り乱れて非効率な状況になることもありそうです。

動線を可視化することで、複雑な動線を把握し少しずつ整理し、動線をシンプルにすることで、効率化を図ることができます。

6.稼働状況の把握

またコンビニでは、売れ筋商品の把握、品ぞろえの選別、商品棚の配置や回転率など、売上向上の施策を継続的に実施しています。
工場に例えると、売上や利益率の高い商材の設備利用率、商品の回転率、個々の設備の稼働状況、部材や工具など配置などの情報の可視化からより効率的な運用や配置などを検討することができます。

工場の設備当たりの売上を把握し、動線を改善し、稼働状況のアップ施策を展開するなど、地道に売上の向上を進めていくことで、工場全体の生産性が向上していくことでしょう。
また稼働率を把握することで、ボトルネックとなっている設備を判別し、その設備の生産性をあげることや、小規模の設備や中古の設備でも良いのでコストを抑えて導入し、ボトルネックの改善をすることで、全体の生産性を上げることが期待できます。

7.まとめ

今回はコンビニの生産性と、工場の生産性を比較させて頂きましたが、まったく違った業界の事例でも、ベストプラクティスとして自社の生産性向上やプロセス改善に大変参考になる場合があります。
是非一度、コンビニ業界の生産性向上の施策をご参考に、自社の生産性向上の課題を検討されてみてはいかがでしょうか。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです

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