ITを導入するときや、ソフトウェアを開発するときには、必要なITをITベンダーから調達をすることになります。
ITは調達の検討から、導入後の保守まで、長期間にわたり、ITベンダーとお付き合いをすることから、経営者にとってITベンダーとのマネジメントは大事なスキルになります。

目次
1.ITベンダーマネジメントとは
2.ITベンダーマネジメントの必要性
3.ITベンダーマネジメントのメリット
4.ITベンダーマネジメントの進め方
5.ITベンダーマネジメントの課題
6.まとめ

1.ITベンダーマネジメントとは

家電製品のように購入後すぐにだれでも利用できるようなものであれば、どこから調達をしてもそれほど問題はありませんが、ITの多くは、導入前の操作方法の教育、実務での運用、保守など、ITベンダーと深く関わってきます。
このため、良いITベンダーを選別することはもちろんですが、ITベンダーと良好な関係を築くこと、ときにはITベンダーをコントロールするなど、適切なマネジメントができるようにすることで、ITベンダーとの良いポジションを構築することができます。

ITベンダーマネジメントの全体像を把握して頂くために、次の4項目の内容をそれぞれ解説していきますので、順次ご確認ください。

ITベンダーマネジメント

・ITベンダーマネジメントの必要性
・ITベンダーマネジメントのメリット
・ITベンダーマネジメントの進め方
・ITベンダーマネジメントの課題

2.ITベンダーマネジメントの必要性

ITベンダーの種類は、代理店のような販売を主としている会社から、ソフトウェアを開発する会社など多くのベンダーの種類がありますが、どれも同じITベンダーとしてひとくくりに見られていることがあります。
多岐にわたるITベンダーから適切なITを調達するには、まずはITベンダーを適切に選抜できることが必須です。
さらにITベンダーとは長期的なお付き合いが必要となることから、良いITベンダーと良好な関係を築いていくことも必要です。
結果として本当に必要なITが調達でき、ITの導入後も円滑な関係が続くためにも、ITベンダーマネジメントは必要なスキルになります。

以下のそれぞれの項目については、「ITベンダーマネジメントの必要性」で解説をします。

ITベンダーマネジメントの必要性

・ITベンダーの適切な選択
・ITベンダーとの信頼関係の構築
・期待するITの入手可能性を高めるため
・IT導入プロジェクトを円滑にすすめるため
・IT導入後もベンダーと良好な関係を継続するため

3.ITベンダーマネジメントのメリット

重要なITを導入するときには、リスクも大きくなります。そもそも期待していた成果がでなかったり、ITのシステムが完成しなかったりするリスクもあります。納期が大幅に遅れるリスクや、コストが増加するリスクもあります。導入後では、使えない機能があったり、運用コストが大幅に増加したり、ベンダーを取り巻くリスクも多岐にわたります。
しかし、これらのベンダーを取り巻くリスクはITベンダーのマネジメントができていないことが一因であることも多く含まれます。
上記は一例ですが、ITベンダーのマネジメントを行うことは、実に多くのメリットがあります。

以下のそれぞれの項目については、「ITベンダーマネジメントのメリット」で解説をします。

ITベンダーマネジメントのメリット

・IT導入リスクの回避
・IT投資効果の最大化
・ITベンダーとの適切な関係
・ITベンダーロックインの回避
・ITベンダーの適切なコントロール

4.ITベンダーマネジメントの進め方

イメージ画像

ITベンダーマネジメントは、ITの検討から始まり、IT選定とITベンダーの選定、ITプロジェクト、運用保守へと流れてきます。
それぞれのフェーズでITベンダーに対するマネジメントが必要となります。

以下のそれぞれの項目については、「ITベンダーマネジメントの進め方」で解説をします。

ITベンダーマネジメントの進め方

・ITベンダーの候補選出
・ITベンダーの選定
・ITベンダーとの要件すり合わせ
・ITベンダーの進捗確認
・成果物のテスト・評価
・ITベンダーとの運用・保守

5.ITベンダーマネジメントの課題

重要なITシステムを導入するときには、どんなITが必要であるかを具体的に示すRFPという文書が必要になります。
ITが弱い組織やITが苦手な経営者では、この最初の部分のハードルが高くなります。もしこのRFPの内容があいまいであったり、不十分であったりすれば、できるITも不十分となる可能性は高くなります。
しかもこの責任は発注側であるためITベンダーの責任にならなくなってしまいます。
ITベンダーマネジメントは、これらの不利な条件をいかに回避して、希望するITを調達していくことをマネジメントできるかが、大きな課題となります。

以下のそれぞれの項目については、「ITベンダーマネジメントの必要性」で解説をします。

ITベンダーマネジメントの課題

・ITベンダーマネジメントはRFPが前提。ITが苦手な経営者では作成は困難
・ITベンダーマネジメントは大規模ITが主で中小企業向けがない。
・ITベンダーマネジメントは専門スキルがあることが前提となっている。

6.まとめ

ITベンダーのマネジメントは、良いITの選択や良いITベンダーを選択することにとどまらず、自社の弱みや苦手な部分を上手に回避してITの導入を成功に導くためのマネジメントになります。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。

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