IT成長企業は、
導入後のITの活用度を評価し改善する。
IT停滞企業は、
導入後のITの数を評価し満足する。

まずは簡易な方法でITを評価して、費用対効果が低い部分を洗い出し、対策を打つことで改善活動を進めます。
その後は導入時の段階で、実際の利用対象者を想定した費用対効果や導入メリットを確認することで、ITの成果を高めていくことができます。

目次
1.IT評価とは
2.簡易なIT評価

3.費用対効果が低い要因
4.IT導入時の対策
5.まとめ

ITを積極的に導入しており、ITの利便性は感じるものの、ITの成果が本当にでているのかはよくわからないという経営者の方の声をよくお聞きします。
また導入しているITを調べてみると思ったよりITが多かったので、導入しているITの数から成果が見合っていないのではと、不安を感じる経営者の方もいるようです。
そこでITの成果を確認するためのひとつの方法として、それぞれのITを棚卸して評価をしてみてはいかがでしょうか。

1. ITの評価とは

ITに対する評価は、どちらかというと導入前に、ITの投資に対する評価をされることが多いため、導入後の評価をされる機会は少ないのではないでしょうか。

投資に対するITの評価としては以下のような項目が挙げられます。

  • 投資額
    ITの一時金と、その後の教育、運用、保守などの継続的な費用のトータルコスト
  • 投資に対する期待効果
    IT導入による、売上の向上、コストダウン、処理時間の短縮化、品質向上、安全性向上など
  • 投資と効果を比較して評価
    IT投資の額と期待される効果を比較して、導入するITの判断指標として活用

IT投資を行う前に、事前にこのような検討がされていれば、実績として再度評価をすることで、導入したITがどの程度貢献しているかがわかります。

しかし、ベンダーの提案や、急な必要性から導入したITには、事前の評価がない場合も多いため、後から評価をすることは難しくなります。

2. 簡易なIT評価

そこで既に導入済みのITに対して、実際に利用している状況を、ITが備えている機能の利用率と、社員の利用割合から、ITの利用分布を確認してみてはいかがでしょうか。

下の図は、利用しているITがどの象限のどれくらいの位置にあるのかを、マッピングできる図です。
例えば、電子メールは全社員が全機能を利用しているのでしたら、十分活用している満足の高い位置に記入していきます。
また最近は、名刺管理のソフトも導入が増えてきていますが、まだまだ新しいサービスです。
そのため名刺管理は導入はしたものの、利用をしているのは特定の人が、一部の機能のみしか使えていないような場合は、活用不十分の位置になります。

利用範囲と利用者率

このような方法でそれぞれのITの活用状況を可視化すると、ITごとに対策が立てやすくなります。
先ほどの名刺管理の改善を例にとります。

  • 社員の利用率は低いものの、要望の高い人は営業に限られるため利用範囲を拡大する必要はない。
  • 利用範囲が現状個人に限られているため、業務に関連する人に名刺情報の共有を広げて情報連携の活性化を図る

などの方策が立てられ改善につなげることができます。

なお、基幹システムのように、全員が多く利用するシステムは、もともと利用範囲も利用者率も高いため、別の評価が必要となります。
基幹システムの評価は別のブログでまた解説しますね。

3.費用対効果が低い要因

ITは月額型の利用形態が増えてきています。
個々の利用料は安く抑えられてはいるものの、IDの数やITの数が増えてくると、年間の利用料が徐々に増えてきて思わぬ経費に膨らんでくることもありますので、定期的にIT利用状況の見直しをされることが良いでしょう。

機能の確認では、必須ほどではなく、あったほうが便利レベルの機能が特に要注意です。
結局使わなかったり、思ったより使い勝手がわるいため利用しなかったりすることになると、結果として不要な機能になってしまいます。

他の同じようなITにも標準でついている機能であれば、まったく問題はないのですが、この機能が特徴のITではオーバースペックとなってしまい、費用の押し上げと効果を下げる要因となってしまいます。

4.IT導入時の対策

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IT導入の検討で、必要な機能を整理するときには、必須の機能、あれば便利という機能、不要の機能に分けることが多いと思います。

実際に、IT導入の検討で、利用予定者から要望を集めてみると、必須の機能と、不要の機能は比較的容易に整理できます。

しかし、あったほうが良い機能は、なかなか整理をすることが困難です。

利用者は欲しいという割に、絶対必要ですかというとそうでもなく、取り下げも難しいので、あったほうが良い機能に寄ってしまいます。

このため、あったほうが良い機能を多く備えているITを高評価してしまうと、後で使われないことが起こってしまうことにもなりかねません。

それでは、必須と不要の2種類に分けて、要望を聞くとどうなるのでしょうか。
この場合にはあったほうが良い機能は必須の機能に集まってしまいます。

このため、あったほうが良い機能は極めがむつかしく、かつ整理が重要であることがわかります。

5.まとめ

すでに導入済みのITを評価する簡便な方法として、利用者率と利用範囲のマトリクスでマッピングする方法をご紹介しました。

ITをマッピングすることで、それぞれのITの位置づけが明確になります。
マッピングしたそれぞれのITを現在のポジションから満足する方向に改善できる方法があるかどうか検討していけば、ITの成果の向上が期待できるようになります。

まったく改善が期待できない場合は、別のITを検討してみることで、成果を上げる可能性が高まりますので、ぜひ一度お試しをしてみてください。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。

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