パケットとは

インターネットやデータ通信を行うときに、パケットという言葉がよく出てきます。
パケットはpacketという言葉で、訳すと小包という意味になります。

インターネットを利用して、メールや動画を送っていますが、この言葉の通り、内部ではこの小包という方法で通信を行っています。

小包を送るには、宛先と送信先の住所があり、中身に送るための書類や品物があります。
これをメールや画像のデータに置き換えてみます。

パケットの構造

パケットは郵便に例えると封筒の宛先や差出人にあたるヘッダの部分と、手紙にあたるデータ部分に分かれます。

それではメールを例にしてみていきます。

ヘッダには相手先と送信元のアドレスなどが入ります。
データはメールの本文になります。
このように説明しますと、一つのメールは一つのパケットで送るようなイメージですが、じつはパケットは短い文字数を複数回に分けてたくさん送る仕組みです。

ですから一つのメールも、こま切れにして、複数のパケットにして分けて送ります。
受け取った側はパケットの番号の順番で、メールを組み立てることで、一つのメールとして受け取る仕組みです。

ところで、一度にまとめて送れば簡単なのに、どうしてこのような面倒な仕組みをしているのかと、不思議に思われる方も多いと思います。

パケットの貢献

しかし、このパケットの仕組みが通信の世界では大きなインパクトがありました。

低コスト

電話の仕組みは、電話を話している間は、その回線を占有して使っています。
通信を個々に確保するため安定した通信を行うことができます。

しかし、個々に回線を用意するとコストが高くなります。

一方、IP電話やVOLTEという電話の仕組みの場合、回線を占有しないパケットを利用しますので、低コストで多くの電話を使うことができます。

これは、データ通信においても同様な利用方法となりますので、パケットを利用するほうが低コストで利用できるのです。

柔軟な接続性

通常の電話回線は、利用状況に応じて、ルートごとに必要な回線数を用意しています。
用意する回線数は、コストの関係で通常の利用で余裕のあるレベルの回線数を用意します。

しかし災害などで、一部の個所に通話が集中すると、用意した回線数の許容量を超えてしまい、あふれた人は利用できなってしまいます。

災害などで電話がパンクしてしまうのは、この仕組みが主な原因です。
でもIPを利用したメッセージやメールは、パケットを利用しているため、災害時にも通信がしやすくなります。

いまではパケット通信は、電話でも映像でもデータ通信でも、なくてはならない大事な仕組みになっています。

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