以前売上が10倍になったらどうしますかという記事を書きましたが、利益については書いていませんでしたので、今回は利益について書いてみます。
目次
1.売上が10倍になるとは
2.売上が10倍になれば利益はどうなるの?
3.本当にそのまま大きくなれるの?
4.他にも心配な点は?
5.具体的対応策
6.まとめ
1.売上が10倍になるとは
売上が10倍になるというお話は、毎年30%の成長を9年間続けると、売上は当初の10倍を超えてきますということを書きました。
売上を継続して伸ばしていくという目標は、当然のことですし、前年対比130%という目標も珍しくもありませんので、決して無理な目標ではないと思います。
売上が10倍になるというコラムは、以下からご覧ください
2.売上が10倍になれば利益はどうなるの?
分かりやすくするために、仮にすべて現状が手管理だとします。
その場合作業もすべて10倍になりますので、人手も10倍必要になります。
経費が10倍になりますが、売上も10倍になっていますので、利益も10倍になります。
利益が10倍になりますので、会社も成長し利益の額も増えていますので、利益の確保が難しい状態や赤字状態に比べてもはるかに良い形です。
3.本当にそのまま大きくなれるの?
単純計算では、経費も利益も10倍で良いように思われますが、組織が大きくなってきたり、人が急増したりすると、少しずつ業務の効率が下がってきます。
全く同じ業務を10分割に分けて別に行える業務であれば、それほど効率は下がらないかもしれませんが、同じ業務で人が増えてくると、コミュニケーションが増加をしてきます。仕事のルールや仕組みが整備されていなければ、イレギュラー処理が特定の人に集中してきます。
つまり小さな組織の仕事の仕方のままでは、いろいろなところで問題が発生してくるため、大きな組織に向いた仕組みに転換する必要がでてきます。
4.他にも心配な点は?
いまのままで規模が大きくなりますと、固定費も10倍になります。同じように損益分岐点の位置も10倍になります。
一方で大企業が利益を上げやすい点としては、売上の増加に対して、固定費が連動せず変動費で対応ができることがあげられます。
よく言われる規模のメリットやスケールメリットといわれる言葉で、大企業のメリットと言われています。
しかし、組織が大きくなっていく過程で、規模のメリットが受けやすい体制に移行していくことは固定費の割合が下げるために望ましい姿でしょう。
もし成長過程で、規模のメリットを受けることができるようになれば、固定費の率を減らし、利益をさらに上げておくことができるでしょう。
また固定費が少なくなれば、損益分岐点の位置が下がり売上の変動に強くなる点も挙げられます。
5.具体的対応策
規模のメリットを受けるための分かりやすい例は、労働集約型業務のITによる効率化です。
システムによる支援により、業務量が拡大しても現在の人員を連動して拡大しなくても回るようにできます。
また、サーバーや機器も固定費になりますが、クラウドを活用することで、利用者の増減や保存領域の増減、CPUやメモリの増減など、柔軟に対応ができるため、固定費の削減と変化への柔軟な対応につながります。
6.まとめ
売上が増大していく過程で、組織や人員も拡大をしていきますが、スケールメリットの観点からITの導入は外せないでしょう。
最初は簡単なITを導入していき、徐々に高度なITも利用ができるように、会社の成長に合わせてITレベルの成長もいっしょに進めていくことが望ましいでしょう。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。
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