IT成長企業は、
チャレンジ目標をプロセス等で評価し、
 
IT停滞企業は、
チャレンジ目標を結果のみで評価する。

社員にチャレンジを推奨する経営者は多いのですが、一方で社員がなかなかチャレンジしないというお悩みもよくお聞きします。

目次
1.チャレンジは誰がするの?
2.パレートの法則
3.チャレンジとマーケティングの比較
4.チャレンジの評価は

1.チャレンジは誰がするの?

会社のなかにはいろいろな人が混在しています。たとえばITが好きな人もいれば、ITが苦手な人もいます。
新しいことに前向きな人もいれば、安定したルールの中で着実に実施をすることが向いている人もいます。

チャレンジということに対しても、チャレンジが好きな人もいれば、チャレンジが苦手な人もいるでしょう。
またチャレンジをすることに向いている人もいれば、チャレンジをしないことが向いている人もいるでしょう。

適材適所という言葉がありますが、チャレンジについてもチャレンジに適材の方が取り組み、支援をすることに適材の方が成果を出すためにチャレンジに支援をすることで、効率よく成果を上げることができそうです。

2.パレートの法則

あるかたまりを集合という視点で見てみると、いろいろなことにパレートの法則が働いていることに気づくことがあります。

パレートの法則

全体の20%が、全体の80%に影響を及ぼしているという事象の経験則

よくある例

・自社の顧客の上位2割で、売上の8割を占めている。

・クレーム内容の上位20%が、クレーム件数の80%を占めてる。

・ホームページのサイトの2割が、閲覧数の8割を占めている。

などです。

このような例は、みなさまの中でも、経験的にいろいろなところで思い当たるところがあるのではないでしょうか。

またこのような特徴から、インターネットの新規コンテンツでは、どれが当たるか分からないけれども、いろいろと取り組む中の2割がヒットして、8割の売り上げを上げることができれば、ビジネスとしては十分と考える経営者もいます。

言い方を変えると8割は失敗しても良いという考え方です。

3.チャレンジとマーケティングの比較

冒頭、従業員がなかなかチャレンジしないという悩みにがあると書きましたが、パレートの法則を考えると、チャレンジに向いている人は20%くらいの人になるのでしょうか。
そして20%の人がチャレンジで成果を出し始めると、他の人の中からチャレンジする人が出てくるのでしょう。

このことは、マーケティングの理論で、「ロジャーズの普及理論」の事象によく似ています。

新製品が、市場に受け入れられる順序として、イノベーターと呼ばれる冒険的で新しいことに好きな方が真っ先に購入します。
その次には、アーリーアダプターと呼ばれる、自らが調べて気に入ったら購入する人が購入します。この2つの層の合計は、全体の16%になります。
この2つの層と、残りの層との行動に対する大きな違いは、自ら動いて自ら判断して行動するかどうかになります。

ところでマーケティングで成功するためには、この2つの層に製品が受け入れたのちに、アーリーマジョリティという次の層に受け入れられる必要があります。
アーリーマジョリティの層は34%になりますので、この層まで受け入れられると全体の50%まで広がります。

しかし、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間には深い溝があり、この溝を超えることが新製品普及の肝になります。

チャレンジもマーケティングの普及と同じように、イノベータと呼ばれる冒険的で新しいことが好きな人が最初は果敢に挑み、成功体験が生まれたのちに、徐々に他の層にチャレンジを普及していくような活動を続けることで広がっていくのではないでしょうか。

4.チャレンジの評価は?

チャレンジは通常目標より、成功するかどうかが見えない目標になりますが、チャレンジに対する評価はどうなっているのでしょうか。

目標管理制度を実施している企業であれば、期初に目標設定をしているでしょう。
個人で実施をしていなくても、部署やチームで実施をしているところもあるでしょう。
一般的には、目標設定の欄に、目標を何項目か記載をすることになるのですが、目標の中には、必ず達成すべき目標と、少し背伸びした目標、チャレンジした目標などが混在します。

目標管理期間が終了し自己評価をしたのちに、管理者や経営者が目標の達成度などを評価することになりますが、この時の評価は各目標設定に対し同列で評価をされているということはありませんか。

もともとチャレンジ目標は、100%達成が難しい課題に取り組むことになりますから、全く成果が出ないこともあります。
だから、チャレンジな目標の成果が100%がでたとすると、通常目標の150%とか200%くらいに匹敵する成果になるのではないでしょうか。

また成果が充分にでなかった場合は、マイナス評価になり勝ちです。
本来難しいことに挑んでいるのだから、成果がでなかったときにマイナス評価をされてしまうと、チャレンジに対するモチベーションは一気に下がってしまいます。
これではだれもチャレンジしなくなってしまいます。

これらの点が、チャレンジに取り組むときの難しさになるのではないでしょうか。
そこで目標管理制度の中に次の2項目を加えてはいかがでしょうか。

難易度設定

・目標の中に、難易度を設定する。

 または

・目標の中に、コミットメント目標とチャレンジ目標の項目を設定する。

プロセス評価

評価をするときに、結果だけではなく、実施したプロセスを評価する。

最初の目標設定時に、達成の難しさが合意できていることと、評価をするときに、プロセスを評価すれば、マイナス評価にならずに行動を評価されることになりますので、チャレンジする人のモチベーションの向上につながりますので、ぜひお試しください。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。

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