初めてのことを始めるときには、なかなか前に進まないというご経験はありませんか。
最初は分からないことだらけなので、進めるのは大変なのですが慣れてくると途中から急に楽になってくるような感じで、とにかく最初がしばらく進んでいかないという状態のことです。
目次
1.1が10に、10が100に成長
2.改善活動の成長の仕方
3.IT導入の成長の仕方
4.まとめ
1.1が10に、10が100に成長
成長の仕方に形はないと思うのですが、たとえば改善活動の進み方とITの導入の進み方では、それぞれの進み方に大きな違いがあると感じています。
改善活動の成長の仕方は、一歩ずつ前に進める感じなので、1が100になるためには階段をひとつずつ上って行って100になるイメージです。
ITの場合は、最初に少数の人が特定のITを使えるようになり、それを全員が使えるようになるまでには時間はかかります。
そのため、全員がITを使えるようになってくると一気に成果が上がるようになりますので、1の活動をしていてもなかなか成果は上がらないのですが、活動を長くつづけていると途中から急に10に上がっていくイメージです。
2.改善活動の成長の仕方
地道な改善活動は、小さな成果を長期間に渡り積み上げることで、結果として大きな成果になる仕組みです。プロジェクトで一定のテーマで大きな成果を目指すような活動は別ですが、日々の業務の中から改善点を見つけていく活動は、日々の業務活動の目線で行うため小さな成果を上げることに向いています。
そのため、改善活動による成長の仕方は、ひとつずつ成長していく感じになります。
3.IT導入の成長の仕方
ITは導入しただけでは成果がでませんので、ITに関係する人や組織全体でITの利用と活用を進めていく必要があります。そのため、成果という点で見ればITを使えば使うほど成果が大きくなってきます。
つまりちょっと表現は乱暴ですが、「ITを使い倒す」ことが一番成果を上げることになります。
ただITを使い倒すためには、使う人全員がそのITを自在に使えるようになる必要があります。
これをITリテラシーという言葉で表現しますが、従業員のITリテラシーの高さやITに対する理解のレベルが成果に大きく作用することになります。
たとえば、あるレベルのITを全員が自在に使えるレベルに成長したとし、その成果が10だとします。
次に、仮に同じレベルの別のITを活用するときには、また最初と同じような時間が掛かるのでしょうか。
この場合は最初の時よりずっと早く10に達することができるでしょう。
そうなるとこの段階は10のレベルの成長を重ねていくことができるようになってきます。
したがって、ITの成長のイメージは、最初は1の成長を重ねて10に到達しますが、今度は10に成長を重ねて100に到達するイメージになります。
4.まとめ
ITで成功している企業は、連続的な成長というよりは、ある壁まで成長をし、次はその壁を乗り越えるとまた次の壁まで急に成長するような伸び方をしている企業が多いのではないでしょうか。
これはITの特性に起因している部分もあると思われますので、1が10に、10が100に成長していくように見えるのではないでしょうか。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。今回のコラムが皆様の何かのヒントになれば幸いです。
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